復職しないのには理由がある?潜在看護師の抱える不安とは

人材不足で激務に悩んでいる看護師へ

潜在看護師が復職しない

潜在看護師が復職しない

看護師の免許を持ちながらも看護師として働いていない人を潜在看護師といいますが、その数は日本全国で約70万人にもなります。


ブランクに対する不安

まだまだ女性のガ中心の看護業界では看護師として数年働いた後、出産や子育てを機に現場から離れてしまう人も多く、そのまま子育てに追われて現場に復職しようと思ったころには10年が経過していた、という人も少なくありません。10年も経っていると仕事についていけるだろうかと不安も大きくなってしまいます。ただでさえ、医療の世界は日進月歩、といわれるほど進化のスピードが速い世界です。1年でも変化が著しいのに10年も経っていたら…。
看護師は人の命を預かる責任の重い仕事だからこそ、ブランク期間の長さは大きな不安になってしまいます。仕事についていけるのか、また、こんなにブランクがある自分を受け入れてくれる職場はあるのか、と考えれば考えるほど不安に思うことばかりでキリがありません。ブランクが長い人が抱えている不安についてより詳しくみていきましょう。

「現場についていけるのか?」

多くの人が抱えているのが、今の医療の現場についていくことができるのかということです。医療の現場は日進月歩。結婚や出産でしばらく現場から遠ざかっているうちに、カルテが電子化している、患者さんはバーコードのついたリストバンドをつけている、と医療知識以外のことも大きく変わっていてそれに対応するだけで精一杯、ということも少なくありません。他にも、ジェネリック薬品が一般化してきたため覚える薬の種類が多くなった、事故防止のために採血や点滴の針にキャップがついていて開けるのもままならない、飛び交う略語が違う言葉になっている、などブランクの間にがらりと変化した環境に対応することはかなり難しいかもしれません。大きく変わった環境にいきなり飛び込んでいくのはかなり勇気が必要です。

「仕事とプライベートの両立は?」

看護師108万6779人のうち男性は7万3968人、女性は101万2811人と圧倒的に女性の人数が多い、と先述しましたが、女性の多い職場の場合、退職理由として一番多くあげられるのはやはり結婚や出産、育児などのライフプランの変化ではないでしょか。厚生労働省の調査にも看護師の退職理由は出産と育児が大半を占めている、というデータもあるため、ライフプランの変化は潜在看護師になるきっかけの一つともいえます。ですが、子育てを機に仕事を辞めるけど落ち着いたら復職しよう!と考えている人も少なくありません。しかし、そう考えている人が一番気にしているのが仕事と家庭を両立できるのか、ということです。看護師は休みが取れないというイメージが強いため、何かあったときに対応できるのかと家庭と仕事の両立に不安を持つ人も少なくなくありません。